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家庭教師の請求書の書き方|個人契約・月謝制の記入例つき

個人契約の家庭教師の請求書は、指導料・教材費・交通費を行分けし、月末締めで1枚にまとめれば成立します。保護者宛てなら源泉徴収の記載は原則不要で、インボイスの交付義務もありません。国税庁の一次情報と記入例で整理します。

公開日: 2026-08-15

この記事でわかること

  • 家庭教師の請求書は「指導料・教材費・交通費」を行分けし、月末締めで 1 枚にまとめて書くこと
  • 保護者(一般家庭)宛ての請求書には、源泉徴収の記載が原則不要なこと
  • 保護者は消費者にあたるため、インボイス(適格請求書)の交付義務がないこと
  • 「領収書もください」と言われたときの対応方法

結論: 家庭教師の請求書は「指導料・教材費・交通費」を行分けして書く【記入例】

**個人契約の家庭教師の請求書は、指導料(時給 × 時間数)・教材費・交通費を明細の行で分け、月末締めでその月の指導分を 1 枚にまとめれば成立します。**会社宛ての請求書と違い、保護者宛てでは源泉徴収の行もインボイスの登録番号も原則不要のため、実は構造はシンプルです。まず数字の通る記入例から示します。

| 品目 | 単価・数量 | 金額 | |---|---|---| | 指導料(2026年8月分・全4回・計12時間) | 3,000 円 × 12 時間 | 36,000 円 | | 教材費(問題集・実費) | — | 2,400 円 | | 交通費(実費・全4回分) | 800 円 × 4 回 | 3,200 円 | | 合計 | | 41,600 円 |

家庭教師の請求書の記入例。指導料は時給×時間数で書き、教材費・交通費を行分けして月末締めの合計額まで書く

迷いやすいのは ①そもそも請求書が必要か ②源泉徴収やインボイスはどうするか ③月謝・教材費・交通費をどの行に書くか、の 3 点です。この順番で、国税庁の一次情報を確認しながら整理します。

個人契約の家庭教師に請求書は必要?(契約形態で決まる)

**請求書が必要かどうかは、報酬の受け取り方が「給与」か「報酬」かで決まります。**家庭教師の働き方は大きく 3 つに分かれます。

  • 家庭教師センターに雇用されている(給与制): 給与として支払われるため、請求書は不要です。給与明細が発行されます
  • センター・派遣会社と業務委託契約: 会社の精算ルールに従います。請求書の提出を求められる場合は、宛名を会社にして発行します
  • 保護者との個人契約: 雇用ではなく個人間の直接契約のため、金額の行き違いを防ぐ手段として請求書が役立ちます

個人契約では「口頭の約束 + 手渡し」でも支払い自体は成立しますが、時間数の認識ズレや「先月分は払いましたっけ?」を防ぐには、毎月同じ形式の請求書を渡すのが確実です。保護者側にとっても、家計管理や支払い記録の面で書面があるほうが安心につながります。

家庭教師の請求書に必要な記載項目(保護者宛てでも同じ)

**基本の記載項目は、ほかの請求書と同じ「発行者名・宛名・発行日・請求書番号・明細・合計額・振込先・支払期日」です。**家庭教師ならではのポイントは次の 3 つです。

  • 品目には月と回数を書く: 「指導料(2026年8月分・全4回・計12時間)」のように書くと、保護者側が内容を確認しやすくなります
  • 指導料は「時給 × 時間数」の形で書く: 単価と数量を分けておくと、延長や振替があった月も計算根拠が明確です
  • 宛名は契約している保護者名にする: 「◯◯様」と個人名で書きます。生徒名は品目欄に補足する形でも構いません

開業届や屋号がなくても、個人名で請求書は発行できます。個人名での発行や振込先の書き方など、初めて請求書を作る場合の基本は副業の請求書の書き方にまとめています。

保護者宛ての請求書に源泉徴収の記載は必要?

**保護者(一般家庭)宛ての請求書には、源泉徴収税額の行は原則不要です。**国税庁は、給与所得について源泉徴収義務を有する個人以外の個人が支払う報酬・料金については、源泉徴収をする必要はないとしています(国税庁 タックスアンサー No.2502・2026-08-15 確認)。一般家庭の保護者はこれに該当するため、講演料などと違って源泉徴収は生じません。

そもそも源泉徴収の対象になる報酬・料金は国税庁が範囲を列挙しており、原稿料や講演料・士業の報酬などが並ぶ一方、家庭教師の指導料はこの列挙に含まれていません(国税庁 タックスアンサー No.2792・2026-08-15 確認)。つまり保護者宛ての請求書は、指導料・教材費・交通費と合計額だけの、源泉の行がないシンプルな形で書けます。

一方、家庭教師センターや派遣会社との業務委託では、契約内容によって精算方法が異なります。源泉徴収されるかどうかは契約先に確認してください。また、塾や企業から「講師」として講演・研修を請け負う場合は源泉徴収の対象になるため、書き方が変わります。その場合は講師料の請求書の書き方を参照してください。

月謝制の書き方: 月末締めでまとめて 1 枚にする

**月謝制・回数制のどちらでも、月末締めでその月の指導分をまとめて 1 枚の請求書にするのが実務の定番です。**請求書は取引の都度発行するほかに、一定の期間内の取引をまとめて記載する方法が認められています(国税庁 タックスアンサー No.6625・2026-08-15 確認)。指導のたびに 1 枚ずつ作る必要はありません。

まとめ方は 2 通りです。

  • 合計でまとめる: 「指導料(8月分・全4回・計12時間)」と 1 行で書く。毎月の形が同じで、保護者側も見慣れた形になります
  • 実施日ごとに行を分ける: 「8/4(2h)」「8/11(3h)」のように書く。振替や延長が多い月は、こちらのほうが行き違いを防げます

翌月分は、日付と時間数を変えるだけでほぼ同じ内容になります。月締め請求書の作り方の詳細は月締めの合計請求書の作り方で解説しています。

教材費・交通費はどの行に書く?

**保護者に実費を負担してもらう教材費・交通費は、指導料と行を分けて「実費」と明記するのが基本です。**行を分けておくと、毎月変動する交通費と固定の指導料が混ざらず、保護者が内訳を確認しやすくなります。

教材費は、生徒用に購入した問題集・テキストの実費を書きます。レシートや領収書は保管し、求められたら提示できるようにしておくと安心です。交通費は「1 回あたりの往復実費 × 回数」の形が明快で、定期券の区間内なら請求しないといった線引きも最初に決めておくとトラブルを防げます。

どこまでを保護者負担にするかは契約時の取り決め次第のため、初回に「教材費と交通費は実費でご請求します」と合意しておくのが確実です。立て替えた経費の明細の書き方や領収書の扱いは立て替え経費の請求書の書き方で詳しく解説しています。

家庭教師にインボイス(適格請求書)は必要?

**保護者宛ての請求書には、インボイス(適格請求書)の交付義務はありません。**インボイスを交付しなければならないのは、買手側である「取引相手の課税事業者」から求められたときです(国税庁 インボイス制度特設ページ・2026-08-15 確認)。保護者は事業者ではなく消費者のため、この求めが生じず、登録番号のない従来どおりの請求書で問題ありません。

したがって、保護者との個人契約だけで教えている家庭教師は、インボイス発行事業者に登録しなくても仕事に影響しないのが原則です。免税事業者のままの請求書の書き方は免税事業者の請求書の書き方にまとめています。なお、消費税の扱い(課税・免税の別や税額の記載)は事業者ごとの状況で変わるため、迷う場合は税務署や税理士に確認してください。

「領収書もください」と言われたら?

**月謝を現金で受け取る場合は、請求書とセットで領収書を求められることがよくあります。**振込払いなら振込記録が支払いの証拠になりますが、手渡しでは記録が残らないため、保護者側が領収書を必要とするのは自然な流れです。

スイスイ請求なら、会員登録なしでブラウザから請求書を作成でき、データは端末に保存されます。明細行を自由に追加できるため、指導料・教材費・交通費の行分けもそのまま入力でき、作成した請求書は 1 タップで領収書に変換できます。翌月分は前月の請求書を複製して日付と時間数を直すだけです。月に 1 枚しか使わなくても、無料で必要な分だけ作れます。

まとめ: 家庭教師の請求書は「行分け + 月末締め」で書ける

  • 明細は指導料(時給 × 時間数)・教材費・交通費を行分けし、月末締めで 1 枚にまとめる
  • 保護者宛てなら源泉徴収の記載は原則不要。インボイスの交付義務もなく、登録番号なしでよい
  • 教材費・交通費は「実費」と明記して行を分け、負担範囲は契約時に合意しておく
  • 現金月謝なら領収書もセットで用意する

よくある質問

Q1. 大学生ですが、請求書を出せますか?

出せます。開業届や屋号がなくても、個人名で請求書を発行できます。学業と両立しながら副収入として教えている場合の税金の扱い(確定申告の要否など)は収入額や状況によって変わるため、税務署や税理士に確認してください。

Q2. 延長した 30 分はどう書けばいいですか?

「単価 = 時給、数量 = 時間数」の形にしておけば、30 分 = 0.5 時間として数量に足すだけです。15 分単位(0.25 時間)の書き方や端数の扱いは時給の請求書の書き方で詳しく解説しています。

Q3. 塾講師やセミナー講師の仕事もしています。同じ書き方でいいですか?

宛先が変わると書き方も変わります。塾や企業など事業者宛てに講師料・講演料を請求する場合は源泉徴収の対象になるため、源泉徴収税額の行を入れた形が定番です。詳しくは講師料の請求書の書き方を参照してください。

Q4. 請求書は毎月必ず出さないといけませんか?

法律上、個人間契約で請求書の発行が義務づけられているわけではありません。ただ、時間数や金額の認識ズレを防ぎ、支払い済みかどうかをお互いに確認できる書面として、毎月同じ形式で出すのが安心です。一度形を作れば、翌月からは日付と時間数を変えるだけで使い回せます。

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※ 本記事は一般的な情報の提供を目的としており、税務・法務に関する助言ではありません。源泉徴収・消費税・確定申告の個別の判断は、国税庁タックスアンサー・税務署・税理士等の専門家にご確認ください。