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時給の請求書の書き方|単価=時給・数量=稼働時間の記入例つき

時給・時間単価の請求書は、単価に時給・数量に稼働時間を書けば作れます。15分=0.25の小数表記、消費税の端数処理は請求書1枚につき税率ごとに1回、源泉徴収10.21%の記載例までを国税庁の一次情報で整理します。

公開日: 2026-08-13

この記事でわかること

  • 時給・時間単価の請求書は「単価 = 時給、数量 = 稼働時間」で書けること
  • 15 分 = 0.25 など稼働時間の小数表記と、端数の集計単位の決め方
  • 消費税の端数処理は請求書 1 枚につき税率ごとに 1 回であること(国税庁 Q&A 問 57)
  • 源泉徴収 10.21% がある場合の記載例と、消費税を区分記載する実務メリット

結論: 時給の請求書は「単価 = 時給、数量 = 稼働時間」で書く

**時給や時間単価で働いた分の請求書は、明細の単価欄に時給、数量欄に稼働時間を書けば成立します。**たとえば時給 2,000 円で月に 42 時間 30 分働いたなら、数量は「42.5」、単位は「時間」、金額は 85,000 円です。事務代行やオンラインアシスタントなど業務委託の時給契約では、雇用のアルバイトと違い、報酬を受け取る側が自分で請求書を発行するのが基本です。

| 品目 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 | |---|---|---|---|---| | 事務代行業務(2026年8月分) | 42.5 | 時間 | 2,000 円 | 85,000 円 | | 小計(税抜) | | | | 85,000 円 | | 消費税(10%) | | | | 8,500 円 | | 合計 | | | | 93,500 円 |

時給・時間単価の請求書の記入例。単価=時給・数量=稼働時間で書く明細の例

迷いやすいのは ①稼働時間の端数 ②消費税の載せ方 ③源泉徴収がある場合、の 3 点です。この順番で、国税庁の一次情報を確認しながら整理します。

時給・時間単価の請求書の書き方【記入例つき】

押さえるポイントは「数量は小数で書く」「単位欄は時間」「日別の内訳は稼働報告書に分ける」の 3 つです。

  • 数量は小数で書く: 42 時間 30 分は「42.5」と書く。15 分 = 0.25、30 分 = 0.5、45 分 = 0.75
  • 単位欄は「時間」: 単価が時給だと伝わるように、単位欄に「時間」(または h)と明記する
  • 内訳は別紙に分ける: 明細は「◯月分 ◯◯業務」の月合計 1 行にまとめ、日ごとの内訳は稼働報告書として別添する

宛名・発行日・請求書番号・振込先といった基本項目は、時給契約でも他の請求書と変わりません。会社員の副業で初めて発行する場合の項目一覧は副業の請求書の書き方にまとめています。また、交通費などの立て替え経費を同じ請求書に載せる場合は、稼働の行と経費の行を分けて書きます(詳しくは立て替え経費の請求書の書き方へ)。

稼働時間の端数はどう扱う?【集計単位は契約で決まる】

**稼働時間を何分単位で集計するかは、契約や発注時の取り決めで決まります。**1 分単位・15 分単位・30 分単位のどれで丸めるかに、業務委託共通のルールはありません。雇用のアルバイトに適用される賃金計算の考え方を、そのまま業務委託の報酬に当てはめることもできません。契約書や発注書に集計単位の記載がなければ、請求前に「15 分単位の集計でよいですか」と取引先に確認しておくのが確実です。毎月続く契約なら、決めた単位を備考欄に書いておくと月ごとのブレを防げます。

時給契約でも消費税はかかる【税抜・税込それぞれの書き方】

事業者として時給契約で受ける報酬にも、消費税はかかります。「時給だから消費税はなし」とはなりません。書き方は、時給が税抜と税込のどちらで決まっているかで変わります。

税抜時給の契約では、明細に税抜金額を書き、小計の下に消費税額と税込合計を載せます。時給 2,000 円(税抜)× 42.5 時間なら、小計 85,000 円 + 消費税 8,500 円 = 合計 93,500 円です。

税込時給の契約では、単価欄に税込単価を書き、合計金額に「(税込)」と明記します。時給 2,200 円(税込)× 42.5 時間 = 93,500 円(税込)という形です。どちらの約束か曖昧なまま働き始めていたら、請求書を作る前に取引先へ確認してください。

消費税の端数処理は「請求書 1 枚につき税率ごとに 1 回」

**消費税額の端数処理は、1 枚の請求書につき、税率ごとに 1 回だけ行います。**国税庁のインボイス Q&A は、適格請求書に記載する消費税額等について「一の適格請求書につき、税率ごとに 1 回の端数処理」を行うと整理しており、明細行ごとに消費税額を計算して端数処理し、その合計額を記載することは認められません(国税庁 インボイス Q&A 問 57・令和 6 年 4 月改訂・2026-08-13 確認)。

明細が複数行あるときは、税抜金額を先に合計し、その合計に税率を掛けた結果に対して 1 回だけ端数処理をします。たとえば税抜 15,750 円と 10,875 円の 2 行なら、合計 26,625 円 × 10% = 2,662.5 円となり、ここで 1 回だけ処理します(切り捨てなら 2,662 円)。

なお、時給 × 稼働時間の掛け算で報酬額そのものに出る端数(時給 1,650 円 × 3.25 時間 = 5,362.5 円など)はこの Q&A の対象ではないため、集計単位と合わせて契約時に取り決めておきます。

源泉徴収がある仕事の場合【10.21% と区分記載】

**原稿料やデザイン報酬など源泉徴収の対象となる報酬では、時給計算でも支払側の取引先が源泉徴収をしてから振り込みます。**税率は 100 万円以下の部分が 10.21% で、100 万円を超える部分は 20.42% です。算出した源泉徴収税額に 1 円未満の端数が出た場合は切り捨てます(国税庁 タックスアンサー No.2795・2026-08-13 確認)。

このとき、報酬の額と消費税等の額を請求書で明確に区分して書いていれば、源泉徴収の対象を消費税抜きの報酬額のみとして差し支えないとされています(国税庁 タックスアンサー No.2792・2026-08-13 確認)。先ほどの例を区分記載で書くと次のようになります。

  • 業務委託報酬(42.5 時間 × 2,000 円): 85,000 円
  • 消費税(10%): 8,500 円
  • 源泉徴収税額(85,000 円 × 10.21%): ▲8,678 円
  • 差引請求額: 84,822 円

源泉徴収の対象になる業務かどうかは報酬の種類ごとに定められています。初めての取引では「源泉徴収はありますか」と取引先に確認し、迷う場合は国税庁タックスアンサーや税務署で確認してください。

インボイス(適格請求書)にする場合の追加記載

**取引先からインボイスを求められたら、これまでの項目に登録番号・適用税率・税率ごとに区分した消費税額等を加えます。**国税庁が挙げる適格請求書の記載事項は、①発行者の氏名または名称と登録番号 ②取引年月日 ③取引内容 ④税率ごとに区分して合計した対価の額と適用税率 ⑤税率ごとに区分した消費税額等 ⑥交付を受ける事業者の氏名または名称、の 6 項目です(国税庁 タックスアンサー No.6625・2026-08-13 確認)。単価 = 時給、数量 = 稼働時間という明細の構造はそのままで、この 6 項目を満たせば適格請求書になります。

インボイス発行事業者に登録していない免税事業者は、登録番号なしの請求書をこれまでどおり発行できます。登録番号なしの場合の書き方は免税事業者の請求書の書き方で解説しています。

アルバイト(雇用契約)との違い: 給与なら請求書は原則不要

**雇用契約で働くアルバイト・パートの給与には、請求書は原則不要です。**給与は勤務先が勤怠をもとに計算して支払うもので、働く側が金額を計算して請求する仕組みにはなっていません。請求書が必要になるのは、雇用ではなく業務委託(準委任・請負)として時給・時間単価で働く場合です。

自分がどちらの契約かわからないときは、契約書・発注書の有無や給与明細の有無を手がかりに、取引先へ直接確認してください。曖昧なまま請求書だけ発行するのは避け、契約の確認から始めるのが安全です。

時給の請求書をスマホでそのまま作るなら

**スイスイ請求なら、会員登録なしでブラウザから請求書を作成でき、データは端末に保存されます。**明細行は数量 × 単価の形式で入力できるため、数量に「42.5」、単価に時給を入れるだけで時給の明細になります。Excel のテンプレートを探す必要はなく、スマホで開いてそのまま PDF にできるので、月末に 1 枚だけ請求書が要る働き方でも、無料で必要な分だけ作れます。

まとめ: 時給の請求書は「単価 = 時給、数量 = 稼働時間」で書ける

  • 明細は単価欄に時給、数量欄に稼働時間。42 時間 30 分は「42.5 時間」と小数で書く
  • 稼働時間の集計単位(1 分・15 分・30 分)は契約の取り決めに従い、なければ請求前に確認する
  • 時給契約でも消費税はかかる。税抜時給か税込時給かで書き方を変える
  • 消費税の端数処理は請求書 1 枚につき税率ごとに 1 回。明細行ごとの端数処理は認められない
  • 源泉徴収がある報酬は 100 万円以下の部分が 10.21%。報酬と消費税を区分記載すれば報酬額のみを対象にできる
  • 雇用のアルバイトの給与に請求書は原則不要。契約形態が曖昧なら先に確認する

よくある質問

Q1. 1 分単位の稼働はどう書けばいいですか?

契約で 1 分単位の集計に合意しているなら、時間に換算した小数で書きます。たとえば 42 時間 10 分は 10 ÷ 60 ≒ 0.17 として「42.17 時間」です。備考欄に「2,530 分(42 時間 10 分)」と元の分数を添えると、検算する取引先に親切です。

Q2. 稼働報告書は必ず添付する必要がありますか?

法律で添付が義務づけられているものではありません。ただ、時給契約では時間数が正しいかを取引先が検収するため、日別の稼働内訳の提出を求められることが実務上よくあります。その場合も、請求書は月合計 1 行 + 別紙の稼働報告書という組み合わせで対応できます。

Q3. 時給に消費税は含まれますか?

契約によります。「時給 2,000 円(税抜)」なら消費税 10% を上乗せして請求し、「時給 2,200 円(税込)」なら合計を税込表示にします。どちらの約束か決めていなかった場合は、自分で解釈して請求する前に、取引先へ税抜・税込の別を確認してください。

Q4. 月をまたいだ稼働はどの月の請求書に書きますか?

締め日を基準に分けます。「月末締め・翌月末払い」なら、8 月分の請求書に載せるのは 8 月末までの稼働だけで、9 月 1 日以降の稼働は 9 月分の請求書に回します。請求書に「2026年8月1日〜8月31日稼働分」のように対象期間を明記しておくと、月またぎの行き違いを防げます。

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※ 本記事は一般的な情報の提供を目的としており、税務・法務に関する助言ではありません。源泉徴収の要否や消費税の個別の判断は、国税庁タックスアンサー・税務署・税理士等の専門家にご確認ください。